2024年度|東京学芸大学附属国際中等教育学校の入試対策を解説!試験問題のポイントやおすすめの併願校も紹介

この記事では、国際バカロレア教育を行う国立校として有名な、東京学芸大学附属国際中等教育学校について解説します。

2024年度の入試情報や作文検査(A方式)の概要、対策方法についても詳しく解説しているので、A方式での受験をお考えの方はぜひ目を通してみてください。

東京学芸大学附属国際中等教育学校の基本情報

所在地 〒178-0063 東京都練馬区東大泉五丁目22番1号
アクセス 電車: 西武池袋線「大泉学園」駅下車、徒歩8分

バス: バス停「学芸大附属前」下車(吉祥寺駅・西荻窪駅・阿佐ヶ谷駅・上石神井駅からバス有り)

生徒数 男:245名、女:468名(2023年4月10日時点)
偏差値 65(参照元:首都圏模試センター
大学合格実績(2023年度) 海外大学:43名(トロント大学3名、カリフォルニア大学ロサンゼルス校1名、UCL3名など)

東京大学:3名、京都大学:1名、筑波大学:2名、一橋大学:5名

早稲田大学:41名、慶應義塾大学:30名、上智大学:30名

(参照元:2023年度入試合格者数

【教育の特色】IBプログラム、英語で教科や総合的なテーマを学ぶ独自授業を実施

英語で教科や横断的なテーマを学ぶ

東京学芸大学附属国際中等教育学校は、全校生徒の約40%が帰国生や外国籍の生徒であり、外国語教育や国際理解教育がさかんに行われています。

教育の大きな特徴は、以下の通りです。

・国際的な視野をもつ人間の育成を目指す国際バカロレア(IB)の中等教育プログラム(MYP)、ディプロマ・プログラム(DP)を実施
・少人数・習熟度別の英語教育、英語で教科的内容に取り組むラーニング・イン・イングリッシュ(LE)やイマージョン授業を通して、英語を使った高度なディスカッションができることを目指す
海外留学(1ヶ月〜1年)や留学生の受け入れにも積極的で、校内外問わず国際交流がさかん

英語による授業を多数用意

東京学芸大学附属国際中等教育学校では、英語以外のいくつかの授業を英語で実施しています。

学年 英語で実施する授業
1年生(中1) 英語、国際教養 LE1
2年生(中2) 英語、国際教養 LE2
3年生(中3) 英語、国際教養 LE3、国際3IM
4年生(高1) 公共 or 公共(IM)、数学A or 数学A(IM)、物理基礎 or 科学と人間生活(IM)、英語コミュニケーションI、論理・表現I、選択科目
5年生(高2) 歴史総合 or 歴史総合(IM)、数学B or 数学特講IM A or 芸術、英語コミュニケーションII、論理・表現I。選択科目
6年生(高3) 政治・経済IM、数学特講IM、物理IM、コミュニケーション英語Ⅲ、英語表現II

独自のLearning in English(LE)とイマージョン(IM)授業

LEでは、国際理解、環境、福祉などの教科横断的・総合的なテーマについて、IMでは、社会・数学・理科・美術等の内容について英語を用いて考察します。

英語を用いた探究活動、課題解決学習に6年間取り組むことで、英語力の向上はもちろん、英語でのディスカッションスキルも鍛えられるでしょう。

英語の授業は習熟度別クラスでAll English

前期課程(1〜3年)の英語の授業は、生徒のレベルごとにCoreクラスとAdvancedクラスに分かれて行います。それぞれの学習内容は以下の通りです。

Coreクラス 身近にあるトピックや社会問題などを題材としながらスピーチやディスカッション、エッセイなどの多くの経験を通して、基礎を磨きます。
Advancedクラス 英語圏の同年齢相当のレベルで、社会問題・科学・倫理・文学などの分野を学習します。

引用元:外国語科 学習内容について

東京学芸大学附属国際中等教育学校には、さまざまな国のネイティブ講師や海外経験豊富な日本人教諭が多く在籍しており、海外で通用する実践的な英語が学べます

Coreクラスも初めから全編英語で授業を行い、LEの授業は全学年でネイティブ講師が担当しているのが特徴です。

東京学芸大学附属国際中等教育学校の2024年度入試情報

ここからは、東京学芸大学附属国際中等教育学校の2024年度入試の概要や英語入試の特徴、対策方法について詳しく解説していきます。

2024年度4月入試の受験をお考えの方は、ぜひご一読ください。

作文検査(A方式)

募集要項公示日 2023年9月16日(土)
試験日 2024年2月3日(土)予定
合格発表日 2月8日ごろ
応募資格
(1) 該当学年相当の年齢であること。
(2) 次のaかbのいずれかであること。
a 国内小学校を卒業する見込みの者。
b 日本の義務教育6か年修了相当の教育を受けた者。
主な出願書類 ・志願理由書
・入学前2年間の成績
・活動実績報告書
試験内容 ・書類審査(100点)
・集団面接(50点)
・作文検査(計100点)
(外国語作文 85点、基礎日本語作文 15点)
募集人数 30名
2023年度の合格倍率 4.5倍(参照元:過去の結果
過去問 公式サイトにて公開

参照元:東京学芸大学附属国際中等教育学校「学校説明会」「応募資格・選抜方法・入学者の決定」「募集要項等ダウンロード

A方式の外国語作文は英検準1級〜1級レベルのライティング力が必要

外国語作文のライティング

東京学芸大学附属国際中等教育学校の英語を用いた入試は、作文検査(A方式)のみです。

A方式の配点は、外国語作文が85点、基礎日本語作文が15点となっており、ほとんど外国語作文の出来で合否が決まると言っていいでしょう。

外国語作文の問題形式は、200〜300 wordsほどの文章を読み、それについてライティングを行うもの。

ライティングで求められる単語数は300 wordsほどで、英検1級のライティングが240 wordsであることを考えるとかなり難易度が高いことがわかります。

2023年度入試では「日本人のマスク文化」、2022年度入試では「アメリカで実施されているメンタルヘルスデイ」についての文章が提示され、それについて自身の知識や経験をもとにどう考えるかを問う問題が出されました。

▶︎東京学芸大学附属国際中等教育学校の作文検査(A方式)の過去問はこちら

作文量が多いだけでなく、扱われるテーマも幅広いため、時間をかけてしっかり英語力と知識量を増やすことが重要です。

外国語作文の対策方法3つ

東京学芸大学附属国際中等教育学校の外国語作文の対策方法としては、この3つが挙げられます。

  1. 英検準1級合格を目指す
  2. ライティングで使える単語数を増やす
  3. 似た傾向の問題をたくさん解き、長文のライティングに慣れる

それぞれ詳しく解説します。

①英検準1級合格を目指す

東京学芸大学附属国際中等教育学校の外国語作文では、英検準1級レベルの語彙力・リーディング力が求められます

そのため、総合的な英語力を身につける目的として、英検準1級合格を目標に勉強に取り組みましょう。

②ライティングで使える単語数を増やす

300 wordsの英作文を書くには、使える単語数を増やすことがとても重要です。使える単語や熟語、文章の型が多ければ多いほど、自分の考えをより的確に伝えられます。

できれば書いた文章は毎回添削してもらって、話の広げ方や関連する単語をどんどん学んでいけるといいでしょう。

また、海外の新聞を読んだり英語のニュースを見たりするのも語彙力アップに有効です。知らない単語はすぐに調べる習慣をつけ、着実に語彙を増やしていきましょう。さらにその単語を使った文章まで作れると完璧です。

③似た傾向の問題をたくさん解き、長文のライティングに慣れる

過去問はもちろんですが、似た傾向の問題をできるだけたくさん解きましょう。演習を重ねることで、長文ライティングをする上で自分に足りないものがわかります。

例えば、「200 words前後しか書けない」という場合は単語数を増やすこと、「文章がまとまらない」という場合は文章の型を覚えてそれに当てはめながら書くことを重点的に取り組むのがいいでしょう。

300 wordsの英作文は、A4用紙2枚分とかなりボリュームがあり、どんなトピックにも対応する力を身につけるには時間をかけて対策する必要があります。

過去問以外の問題に取り組みたい場合は、時事問題やニュースで話題のトピックをいくつか取り上げて自分の考えを書くという方法もおすすめです。

東京学芸大学附属国際中等教育学校におすすめの併願校

東京学芸大学附属国際中等教育学校を受験する方におすすめの併願校としては、以下のような学校があります。

・三田国際学園中学校
・広尾国際中学校
・東京都市大学附属中学校
・東京都市大学等々力中学校
・明治大学付属中野中学校

併願受験を検討されている場合は、こちらの学校もぜひチェックしてみてください。

よくある質問

最後に、東京学芸大学附属国際中等教育学校を受験する方や保護者の方からよく寄せられる質問をまとめて紹介します。

A方式では英検何級が必要でしょうか?

最低でも英検2級、平均で準1級程度の英語力が必要です。

いつから対策が必要でしょうか?

英語力が追いついていれば6年生の夏からでも大丈夫です。遅くても9月からは受験対策をしましょう。

自宅での対策が難しいのですが、何から始めたら良いでしょうか?

まずは志望校の過去問やサンプル問題を集めたり、公式サイトの入試情報をチェックしたりして、試験の英語レベルについてできるだけたくさん情報を集めましょう。

東京学芸大学附属国際中等教育学校の場合は、ライティング対策に力を入れます。本記事で紹介している対策方法を参考にしてみてください。

おすすめの学校はどこですか?

お子様の性格や将来の目標、居住地域などによって合う学校が異なるため、一概にこの学校がおすすめとは言えません。

通学できる距離、学校のブランド、校風、生徒の雰囲気、入学後の授業のレベル、進学実績など、さまざまな観点から多角的に検討しましょう。

倍率にもよると思いますが、合格の可能性はどのくらいありますか?

まず、お子様の実力が、その学校の入試問題を軽く解ける(正答率80%以上)くらいなのか、なんとか解ける(正答率60%)くらいなのかを判断する必要があります。

そして、学校によってはすべり止めとして受験されているところもあるので、合格した生徒数と実際に入学した生徒数を比較し、お子様の実力と受験生全体の実力を比較することができるとある程度合格の可能性がわかります。

ただしこれには、入学者数や受験生の併願校などの情報が必要であり、どこまで学校側から情報を得られるかが勝負です。

まとめ

今回の記事では、東京学芸大学附属国際中等教育学校の概要や2024年度入試情報、試験対策のポイントなどについて解説してきました。

東京学芸大学附属国際中等教育学校の外国語作文は、幅広い知識と語彙力、そして自分の考えを的確に表現するライティング力が求められます。

英検準1級レベルの英語力が求められるため、独学での対策が難しい場合はぜひGrow Rich English Schoolと一緒に合格を目指しましょう!

執筆:榎戸 いくみ

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・東京学芸大学附属国際中等教育学校
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